Adalimumabの主要臨床試験

Adalimumab(ADA、ヒュミラ®)は世界で最も売り上げを上げている薬剤である。

DE019試験

Journal Arthritis rheumatism2004;50:1400
試験デザイン 多施設共同二重盲検試験
症例数  619例
対象  MTX効果不十分の活動性RA患者
方法

①MTX+ADA40㎎/隔週(207例)

②MTX+ADA20㎎/週(212例)

③MTXのみ(200例)

期間  52週

エンドポイント

評価項目

 【Primary endpoint】

52週のΔmTSS/HAQ、24週ACR20

結果

 ①、②群で③よりもΔTSSは小さかった。

24週のACR20達成率は①63%、②61%と③30%と比較して高かった。52週も同様。

HAQ変化の平均も①②で③よりも有意に改善。

コメント

 MTX不応例にADAを追加すると有意に関節破壊を抑制し、ADLも改善した。

DE019長期試験

Journal J Rheumatol 2013;40:1487
試験デザイン オープンラベル試験
症例数  DE019試験に参加した619例中457例
対象  MTX効果不十分の活動性RA患者
方法

DE019試験の①②③群を、全てMTX+ADA40mg/隔週として、合計10年間観察

期間 10年

エンドポイント

評価項目

 【Primary endpoint】

10年後のACRresponse、DAS28-CRP、SDAI、ΔmTSS/HAQ

結果

 202例が10年間治療を継続。

疾患活動性もHAQも①②群で③群よりも改善。しかし、10年後の方が差が小さくなっていた。

mTSSも①②群で③群より有意に改善。

コメント

 最初の1年間の治療の影響が10年後も影響していた。罹病初期の治療が予後に影響するWindows of oppotunityの存在が示唆された。