リウマチ評価・教育入院

 国府台病院ではリウマチの患者さんに、病気とご自身の状態をよく知ってもらうためにリウマチ評価・教育入院を行っています。主治医と相談の上、是非参加をご検討ください。

どんなリウマチ患者さんが対象か?

 すべてのリウマチ患者さんが対象ですが、以下のようなリウマチ患者さんに特に必要と考えています。

  • 最近リウマチと診断されて治療をはじめたけれど病気についてよくわからない
  • 体が不自由になってきたけれど、もう少し体力をつけられないかと思っている
  • 自分のリウマチの状態と合併症、治療法をよく知りたい。

リウマチ治療の4本柱

 リウマチ治療は4つの柱があり、十分な治療効果を発揮するためにはどれも欠かせません。基礎療法、薬物療法、リハビリテーション療法、手術です。

 

 基礎療法は、日常生活の中で関節を保護するための注意するべきことを知り、またやりにくい動きを助けるための方法を理解して実践することです。

 食事や睡眠も大事で、十分な栄養と休養をとることが良い治療につながります。

 

 薬物療法では、病状や合併症をみながら医師が内服薬や注射薬を選択します。

 ただし、患者さん自身も薬の性質や副作用、体調の悪い時の飲み方などについて理解してもらうと治療がスムーズに進みますので是非ご理解下さい。

 

 リハビリテーションは、炎症を起こしている関節が固まらないようにするため、また筋力維持、強化するための運動療法です。

 リウマチの患者さんには筋肉量が減少してしまっている方が約半数いると言われています。

理学療法士、作業療法士の指導を受けると、実践方法がよく理解できます。

 

 

 手術療法は、変形によって、痛みが取れなくなった関節や使いにくくなった関節に対して人工関節や形成術を行います。

 痛みをとり、使いやすくなることが期待できます。

基礎療法

日常生活の注意、改善

食生活、睡眠生活

体調管理

 薬物療法

 抗リウマチ薬

生物学的製剤

ステロイド

非ステロイド系抗炎症薬

リハビリテーション

関節可動域の拡大

筋力強化

手術療法

人工関節置換術

滑膜切除術

機能再建術


リウマチ評価・教育入院の目標

 リウマチ治療の4本柱の中で、基礎療法やリハビリテーションは日常生活と直結しています。

 患者さん自身が病気やケアの方法を理解して、日常生活の中で実践していく必要があります。

 正しい管理を続けていくことにより、良い状態を維持して、関節炎悪化や関節変形を予防することが出来ます。

評価・教育入院で行うこと

 教育入院では病状に応じたリウマチの状態や合併症の評価、病気に対する講義、リハビリテーション、筋肉量評価と栄養指導、社会保障制度の説明と相談を行います。

基本は6日間(月曜日~土曜日)ですが、リハビリ強化のために2週間まで延長可能です。

 

《入院スケジュールの例》

検査 :リウマチ活動性や合併症の評価を行います。

看護:日常の状況を伺って、生活相談と指導を行います。

リハビリテーション:関節に負担をかけない動作や運動の方法を指導します。自助具の説明と紹介を行います。

栄養:栄養状態の評価と食事指導を行います。

ソーシャルワーカー:利用可能な社会保障につき相談にのります。

薬剤:使用中の薬剤の確認を行い、薬の飲み方と注意点を指導します。

講義 :リウマチを知るために必要な知識を講義します。

予防接種:必要な予防接種のご相談を行います。