強膜炎

  • 白目の充血と強い眼痛がある場合は、強膜炎を疑う。
  • 感染症のことも自己免疫疾患に合併することもあり、治療方針が大きく異なる。
  • 自己免疫または病原体による免疫反応による強膜血管炎であると考えられている。
  • 重篤な場合は強膜穿孔を起こし、眼球温存ができないこともあるため、迅速な診断治療が必要である。
  • 強膜炎では顔面への放散痛、視力低下、眼球運動障害が生じることもある。

≪強膜炎と結膜炎の鑑別≫

強膜炎を随伴する全身疾患

感染性 非感染性

単純ヘルペス

水痘帯状ヘルペス

梅毒

ライム病

結核

らい病

ノカルジア症

緑膿菌感染症

関節リウマチ

血清反応陰性脊椎関節症

炎症性腸疾患

多発血管炎性肉芽腫症(Wegener肉芽腫症)

血管炎(結節性多発動脈炎、側頭動脈炎、高安病)

Behcet病

 

全身性エリテマトーデス

再発性多発軟骨炎

サルコイドーシス

白血病

強膜炎の治療

0.1%ベタメタゾン点眼

プレドニゾロン0.5-1mg/kg内服、漸減

ステロイド結膜注射

非ステロイド系抗炎症薬内服

ミコフェノール酸モフェチル内服1g/日

メトトレキサート6-8㎎/週、シクロホスファミド(リウマチ性)

インフリキシマブ

リツキシマブ

手術(穿孔の場合)